2011年3月27日日曜日

原発の行方

ニコニコ生放送やUstreamで流され続けている東電や保安院の会見を見るにつけ、本当に、この人達は一体何なんだろう、という思いが強くなる一方である。欠落した当事者意識、退化した危機管理能力、徹底的な隠蔽体質、情報収集能力の拙劣さ、コミュニケーション能力の低さ、、、いくら繰り返して話を聞いていても、ちっとも正確な状況が伝わってこない。この人達はただの素人集団で、彼等にも、今現在起きていることの危機レベル、今後の見通し、対策方法等、一切が何も分かっていないのだろうと思う。見ていて、逆に気の毒で、痛々しくなる。

一方で、事故現場には、ありとあらゆる専門家がちゃんと投入されて危機回避に関するあらゆる英知が結集出来ているのであろうか?作業員の被爆管理の杜撰な実態等が伝わってくると、現場もそのような状況ではなさそうなのでとにかく不安は高まる一方である。米軍やIAEAの専門家も集まっている様子なのに、実質的には、一体誰のリーダーシップで、かつどのような布陣で具体的な問題解決に当たっているのかが一向に明らかにならないのは、何故なのであろうか?

話は変わるが、いろいろと調べている中で、 環境エネルギー政策研究所の飯田哲也さんという人の存在を知った。

http://www.isep.or.jp/about_message.html

http://twitter.com/iidatetsunari 

面識はないが、もともとは京都大学で原子核工学を専攻した人のようである。放射能汚染とその処理の困難さを経験し、電力業界の密室性や官公庁との癒着などに嫌気がさして原発反対派になった人のようだ。そういう人が、「化石燃料や原子力に依存する経済社会がもたらした環境破壊の解決の道は、小規模、分散型で持続可能な自然エネルギーの拡大しかない」、と主張し幅広く活躍している様子なのは頼もしい。

3月22日の本ブログでも述べたが、今回の一件で、日本は国家としてのエネルギー政策を抜本的に転換させねばならない。今は福島第一原発危機の早期回避をただただ願うばかりであるが、問題が収束した後も、この国の原発脱皮に向けたさまざまな活動を積極的に支持して行きたいと強く思う。

1 件のコメント:

  1. 辻野 先生

     大変に御無沙汰してしまい、申し訳ございませんでした。
    先にコメントへの御返信を頂戴していたにもかかわらず、見逃しておりました。深くお詫び申し上げます。

     おかげさまで、避難所より戻りまして、ようやく落ち着きを取り戻したところにございます。

     よろしければ、先日のリンク先にございますメールアドレスに御連絡頂戴出来ましたら幸いです。

    岡本 敏男 拝

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