2019年9月30日月曜日

見知らぬ外国人

先日、JR山手線で打ち合わせに向かう途中、空いた座席に腰かけ、手持ちの数表資料を取り出して読み始めたところ、隣に座っていた外国人がその資料を横から露骨に覗き込み、流暢な日本語で「大変そうですね。私が見ましょうか?」と冗談っぽく話しかけてきました。

目的の駅に到着するまでにその資料を読み込んでおく必要があったので少々困惑したのですが、とてもチャーミングな感じの人だったので、あきらめて資料を仕舞い、その人とすっかり話し込んでしまいました。

ニュージーランドの大学で心理学を専攻したのち、文科省の奨学金を得て日本の大学に留学して日本語を学び、そのまま日本に住み着いたそうです。現在はイノベーティブ・シンキングを専門にする経営コンサルティング会社の代表をしているそうで、ほんの短時間でしたが、ラグビーからイノベーションにわたるまでいろんな話題で盛り上がってしまいました。

最近、日本から世界を変えるようなイノベーションが起きていないことについて、欧米型の褒める文化と日本型の叱る文化の違い、日本人は会社などでもっとオープンに自分の意見を言わなければいけないよね、とか、みんな自信がなさそうだけどもっと自信を持たなければいけないよね、という点では意見が一致しました。

また、日本人同士では、彼のように見知らぬ人に気軽に話しかける習慣がなく、例えば飛行機で座席が隣同士になって長時間乗り合わせるようなときにも会話がないことが珍しくないけど、アメリカ人やニュージーランド人では会話をしないことはまずないね、という話になり、相手がよっぽどおかしな人でもない限り、それはつまらないし人生の機会損失だよね、という話にもなりました。

山手線などの通勤電車ではあまりない経験ですが爽やかで愉快な出来事でした。