2017年9月29日金曜日

「今」が常に最高

皆さんの周囲にも愚痴や不満の多い人が一人や二人はいると思います。いつも何かに憤っていたり怒っていて、いろんなことが許せないタイプの人です。いつまでもすでに終わった過去のことを後悔してみたり、中には歳をとったことを嘆いたり悲しんだり言い訳にしている人もたくさんいます。しかし、そのような生き方はもったいないと思います。

小泉純一郎元首相が「この人だけには勝てない」と「憲政の神様」とも呼ばれた尾崎行雄の話をしているのを拝聴したことがあります。憲政記念館の石碑に尾崎行雄が94歳で亡くなった年に残したといわれる言葉が刻んであるそうです。それは「人生の本舞台は常に将来に在り」という言葉です。「自分の本当の出番はまだまだこれからだ」という思いで生涯を生き抜いた、というわけです。

辛かったことも悲しかったこともすべて含めて自分の過去には何一つ無駄なことはない、その経験があったからこそ今があり、これからの将来においても何が起きるのかを常にワクワク・ハラハラ楽しみつつ自分の出番を想定して生きる、という生き方は爽やかです。その為には、幾つになっても、まさに今この瞬間がこれまでの自分の人生の中で最高の瞬間だ、と感じ取れる感性が大切なのだと思います。


2017年8月28日月曜日

さまざまな人生

先般、俳優の滝田栄さんと知り合いました。NHK大河ドラマの常連で徳川家康を演じたり、劇団四季では「ジーザス・クライスト・スーパースター」や「レ・ミゼラブル」でも長年活躍されました。ここのところしばらくお見掛けしませんでしたが、なんと俳優やメディアでのお仕事は半ば引退されて、現在は八ヶ岳で仏像を彫っておられます。その仏像展を八ヶ岳の康耀堂美術館でやっているということで先日拝見しに行って来ました。展示は仏像だけでなく、その前からやっているという陶芸の作品もたくさん展示してありました。母上が亡くなられた時に供養の為に観音菩薩像を彫ったことがきっかけだったそうですが、仏像はどれも独特の表情をした趣のあるものでした。陶芸も、韓国の税関で国宝と勘違いされたという作品などもあり、どれも本格的なものでした。

夜は滝田さんのお宅でさまざまな手料理をご馳走になりましたが、長年料理番組の司会をやられていただけあってどの料理もプロ級でした。近くにアナウンサーとして活躍された小林節子さんが住んでおられて、小林さんはじめ近所の皆さんが合流して楽しい夕食会となりました。小林さんのお知り合いがやっているという近くのペンションに宿泊しましたが、オーナーのご夫婦は非常に雰囲気のある話し好きで魅力的な方々でした。ご主人は元ビジネスマンで米国や英国に長く駐在していたとのこと。現役引退後に、趣味の写真に最適な場を求めて東京から移り住んで夫婦でペンションを始めたそうです。

滝田さんは俳優稼業に疑問を感じてインドに渡り、2年ほどインドの聖者のもとで修行し、いろいろと神秘的な体験もされたそうです。一泊二日の短い旅でしたが、さまざまな人生があるものだということにあらためて思いを巡らせた印象深い旅となりました。

2017年7月19日水曜日

誕生月

私事ですが、私はこの7月で満60歳となりました。そう、いわゆる赤いちゃんちゃんこの「還暦」という歳です。確かに、人生における一つの節目となる年齢ではありますが、100歳時代ともいわれる長寿時代、超高齢社会を迎えている現代では、昔のような「老人」という歳ではありません。現在、日本では65歳以上を高齢者、75歳以上を後期高齢者などと定義していますが、本年1月、日本老年学会は、高齢者の定義を、「65歳以上」から「75歳以上」に引き上げ、それより若い人たちにはもっと就労やボランティアなどの社会参加を促すべき、という提言を行いました。

10~20年前と比較して、従来高齢者とされてきた65歳以上の人でも、体や心が健康で、活発な社会活動が可能な人が大多数を占めているのが現実です。平日に街に出ると、男女を問わず元気な年配者で溢れています。この人たちが、ただ貯金や年金を頼りに余暇に時間を費やすのを止めて、長年の経験を活かして社会参加を続け、生産的な活動に携われば、それだけでどれだけ世の中は豊かになるだろうか、、、とよく思います。

私自身は、人生多毛作時代を念頭にこれからもチャレンジを続けていきたいと思っています。ちょうど50歳の年に第一回東京マラソンでマラソンデビューを果たしましたが、今年は今月末に富士山登頂に初めて挑戦する予定です。年寄りの冷や水とか、老害とかいわれないように、この年齢を新たな節目にして、これまでお世話になって来た方々に大いなる感謝の気持ちを捧げながら精進を続けていきたいと決意しています。

2017年6月21日水曜日

ココロのバリアフリー

当社で運営するCOUNTDOWNというクラウドファンディングの初期のチャレンジャーのお一人に池田君江さんという方がいらっしゃいます。私が池田さんご夫妻と出会ったのは、数年前に横浜の赤レンガ倉庫で行われたTEDでスピーチをする機会があり、その会場で出会いました。その後、池田さんが「ココロのバリアフリー」という活動を行うためのポータルサイトの開発費の調達を、COUNTDOWNでお手伝いするというご縁に繋がりました。

池田さんは、今からちょうど10年前の2007年6月に、渋谷のスパ施設で発生した爆発事故に巻き込まれて九死に一生を得ましたが、以来車椅子での生活を続けています。ご家族をはじめとした周囲の様々な励ましで元気を取り戻した池田さんは、バリアフリーというのは何もハードウェアの問題ばかりではなく、人の心の問題だということに気付き、全国から車椅子の方々の入店をサポートしてくれるお店を募った上記サイトの開発を行いました。その後、NPO法人を作ってその活動に更に力を入れています。このたび、認定NPO取得と、応援店1000店舗達成を祈念した会を催すとのことで案内をいただきました。

私にとって、池田さんは、障害を持つ方々についてさまざま考えるきっかけを与えてくれた貴重な存在です。普段の生活の中で、障害を持たれた方々との接点というものが驚くほど少ないことも思い知らされました。私の年下の友人に、ロボット研究者から転じて義足の開発をしている遠藤謙さんという人がいます。彼は、元陸上選手の為末大さんなどと一緒に、2020年のパラリンピックを目指したアスリート用の義足の開発などを行っています。その遠藤さんのコンセプトは、「テクノロジーで人間の身体機能を拡張する」、ということであり、陸上競技などではパラリンピックのアスリートがオリンピックのアスリートよりもいい記録を出すことも大いにあり得るといいます。すなわち、障害があっても、我々人間の身体能力には無限の可能性があるということです。

一方で、遠藤さんは障害のある人たちを特別扱いするのではなく、「障害が馴染んだ社会」こそが理想だと語っていますが、私もまさにそうだと思います。池田さんのココロのバリアフリー運動は、健常者も障害者も馴染んだ本来あるべき社会を作るための非常に意義深い取り組みだと思いますし、短期間でここまで活動のすそ野を広げられたことに対して、心から賛辞を贈りたいと思います。

https://www.countdown-x.com/ja/project/Y5529593 

2017年5月16日火曜日

5月連休明け

連休も終わり、早いもので今年も折り返し点まで残り一ヵ月半ほどになりました。フランスの大統領選挙では、決選投票でルペン氏が敗れて若いマクロン氏に決まり、EU離脱等の動きは一旦沈静化しそうですが、米国の大統領選と似たような展開で、どちらにも投票したくなくて棄権した国民が多かったようです。

必ずしも国民の大多数が支持しない人物が国家の最高権力者になる構図は、民主主義の限界と言えるのかもしれません。「国家」という統治の枠組みも含めて、長い歴史の中で人類が築き上げてきたさまざまな仕組みや概念が大きく揺らいでいるような気がします。

連休も明けてまた日常に追われる日々が始まりますが、同時多発的な世界的大変化の真っ只中にいる自覚を持ち、大局観を忘れずに行動していきたいものです。

2017年4月4日火曜日

WISDOM OF CROWDS(群衆の叡智)と主権在民

森友問題で、安倍政権の背後にある「日本会議」の存在にも世間の注目が集まるようになりました。教育勅語について、渦中の籠池氏が、「教育勅語のどこが悪い?」と発言している映像が繰り返し流されていますが、安倍政権の現閣僚の中にも、下村大臣や稲田大臣など、教育勅語を擁護するような発言が目立ちます。

専門家ではないので個人的な見解ですが、確かに、そこに謳われている思想の中には儒教に根差したまっとうなものもあるでしょう。しかし、問題は、これが主権在君や全体主義的な考えで国民の洗脳を目指したものであり、有事には国民は進んで国家の犠牲となることを奨励するような内容になっていたことでしょう。

インターネットが普及してからは、「WISDOM OF CROWDS(群衆の叡智)」がキーワードであり、全体や組織よりも「個」が重んじられねばならない時代です。戦後の日本国憲法が謳う「主権在民」はそれを先取りしたものであったとも言えるのではないでしょうか。

ここのところ、日本だけでなく、トランプ米国大統領の誕生や、イギリスのEU離脱など、排他主義や保護主義の風潮が世界的に高まっていますが、歴史のネジを過去に向かって巻き戻すようなことだけは絶対に避けねばなりません。

今一度、「賢者は歴史から学ぶ」という言葉を噛み締めたいと思います。

2017年3月8日水曜日

VUCAの時代を生きる

最近、「VOLATILITY(変動)」「UNCERTAINTY(不確実)」「COMPLEXITY(複雑)」「AMBIGUITY(曖昧)」の頭文字をとった「VUCA(ブーカ)」という造語をよく見掛けますが、世界は同時多発的な大変化に見舞われています。インターネット、IOT(モノのインターネット)、人工知能、人口爆発、超高齢化、紛争の激化、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)、トランプ米大統領の誕生など、技術、政治、経済、自然環境、安全保障といったあらゆる面で、従来の常識や概念が通用しない先の読めない混沌とした時代を迎えています。

日本企業に目を転じると、シャープは台湾企業の傘下に入り、名門企業の代表格であった東芝はあっという間に倒産寸前ともいえる状態です。長く続いたデフレとグローバル競争の激化で広がった構造不況の根は深く、大企業に勤めていれば一生安泰という時代はとうに終焉しました。ただまじめに一生懸命働いているだけでは、必ずしも報いられる世の中とは言えず、企業などに長く勤めていても、以前のように徐々に給与が上がっていくということも今後はあまり期待できません。それどころか、黙々とまじめに頑張ったつもりでも、気が付いたら会社が倒産したり、不正の片棒を担がされたり、さらには追い詰められてうつ病になったり、リストラされたり、自ら命を絶つようになったりと、ただまじめに働くだけでは人生を台無しにするようなことにもなりかねません。従順な受け身体質や依存体質は危険なのです。

このような時代、われわれは、生活防衛のためにも、いざとなれば政府や会社などに頼らず、いつも自己責任で賢く考えながら自分の人生を切り開くような生き方を強く意識することが大切なのではないでしょうか。働き方改革の機運が盛り上がっているところで、「働き方」は「生き方」と捉え、自分の人生プランや収入モデルなどを今一度見直して軌道修正したり、丸ごと置き換えたりする勇気や行動力も大切だと思います。