2020年3月30日月曜日

深刻化するコロナ禍

前回のコラムでもコロナ禍を取り上げて事態の早期収束を願いましたが、残念ながらその後の状況は悪化の一途です。

2020年は、前年大晦日に発覚したカルロス・ゴーンの海外逃亡や、米軍によるイランの司令官殺害という波乱に満ちたスタートとなりましたが、さらに、パンデミック化した新型コロナウイルスが世界を大混乱に陥れるという最悪の事態が待ち構えていました。

世界各地で発生している医療崩壊現場の惨状は、まるで人類をあざ笑うかのようです。技術革新や経済発展で隆盛を誇ってきたはずの人類が、このような事態に直面するとまるでなすすべがありません。感染による一次災害に加えて、経済活動が止まることによる二次災害の深刻さは増す一方です。コロナ禍は接触すると感染が広がるので接触を抑制しなければなりませんが、そうすると経済が止まってしまうというジレンマです。

このジレンマに対して、ビル・ゲイツ氏の発言は明快です。「命と経済のバランスなどあり得ない。今は命を守る人類の連帯が必要で、経済その他の案件はコロナ終息後に考えればよい」とテレビのインタビューで答えていました。経済救済の緊急対策はもちろん重要ですが、これが基本スタンスでなければならないのは自明でしょう。

今日は朝から、志村けんさんがコロナで亡くなられた、という悲しいニュースが流れています。本来ならもっと長く生きることができた人たちが、コロナで突然命を奪われてしまうのは返す返すも無念です。「生きてるだけでまる儲け」という言葉もあります。これ以上感染による犠牲者が増えないようにするためには、一人一人が絶対に感染しないように手洗いなどの注意事項を励行して人との接触を避けるなど、自分自身の行動を厳しく律することに尽きます。