2017年6月21日水曜日

ココロのバリアフリー

当社で運営するCOUNTDOWNというクラウドファンディングの初期のチャレンジャーのお一人に池田君江さんという方がいらっしゃいます。私が池田さんご夫妻と出会ったのは、数年前に横浜の赤レンガ倉庫で行われたTEDでスピーチをする機会があり、その会場で出会いました。その後、池田さんが「ココロのバリアフリー」という活動を行うためのポータルサイトの開発費の調達を、COUNTDOWNでお手伝いするというご縁に繋がりました。

池田さんは、今からちょうど10年前の2007年6月に、渋谷のスパ施設で発生した爆発事故に巻き込まれて九死に一生を得ましたが、以来車椅子での生活を続けています。ご家族をはじめとした周囲の様々な励ましで元気を取り戻した池田さんは、バリアフリーというのは何もハードウェアの問題ばかりではなく、人の心の問題だということに気付き、全国から車椅子の方々の入店をサポートしてくれるお店を募った上記サイトの開発を行いました。その後、NPO法人を作ってその活動に更に力を入れています。このたび、認定NPO取得と、応援店1000店舗達成を祈念した会を催すとのことで案内をいただきました。

私にとって、池田さんは、障害を持つ方々についてさまざま考えるきっかけを与えてくれた貴重な存在です。普段の生活の中で、障害を持たれた方々との接点というものが驚くほど少ないことも思い知らされました。私の年下の友人に、ロボット研究者から転じて義足の開発をしている遠藤謙さんという人がいます。彼は、元陸上選手の為末大さんなどと一緒に、2020年のパラリンピックを目指したアスリート用の義足の開発などを行っています。その遠藤さんのコンセプトは、「テクノロジーで人間の身体機能を拡張する」、ということであり、陸上競技などではパラリンピックのアスリートがオリンピックのアスリートよりもいい記録を出すことも大いにあり得るといいます。すなわち、障害があっても、我々人間の身体能力には無限の可能性があるということです。

一方で、遠藤さんは障害のある人たちを特別扱いするのではなく、「障害が馴染んだ社会」こそが理想だと語っていますが、私もまさにそうだと思います。池田さんのココロのバリアフリー運動は、健常者も障害者も馴染んだ本来あるべき社会を作るための非常に意義深い取り組みだと思いますし、短期間でここまで活動のすそ野を広げられたことに対して、心から賛辞を贈りたいと思います。

https://www.countdown-x.com/ja/project/Y5529593 

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