2014年6月17日火曜日

「ロボット・AI革命」

前回のエントリーで2045年問題を取り上げたが、先日の週刊ダイヤモンド(6月14日号)で、「ロボット・AI革命」という特集が組まれていて、その中でもレイ・カーツワイルや技術的特異点問題が取り上げられているので、今やこの話題も大衆化しつつあるのかもしれない。

それにしても、ロボットが人間の職を奪う、とか、意識や感情を持つロボットの苦悩や人間との確執とか、ロボットによるストライキなどというテーマについては、どれも昔懐かしく思えるのだが、それは、そのような時代の到来や日常を何十年も前に日本が生んだ天才漫画家の手塚治虫氏が「鉄腕アトム」のなかで既に存分に描き切っていたからだ。私は幼少時にその「鉄腕アトム」に没頭した世代だが、グーグルのロボットカーのプロトタイプの映像などを見ていると、本当にそのような時代が遠からずやってくることを確信させられる。

これまでの十年よりも今後の十年で、さらに激しく世の中は変わるだろう。オックスフォード大学からは、今後二十年で現在の雇用の50パーセントがなくなってしまう、といった予測レポートも出ている。実際、上記の予測が現実となれば、労働集約型の仕事のみならず、知識集約型の仕事の多くも、コンピュータやロボットに置き換えられていくことになるだろう。その結果、大失業時代の到来を予測する声もある。

企業のライフサイクルも短くなるばかりだ。勤めている会社が突如として倒産したり、いきなり解雇されたり、そんな悲劇がいつ待ち構えているかもしれない時代だ。倒産や解雇はなくても、これまでのようにコンスタントな昇給が期待できる会社は激減した。最初に入社した会社で定年まで勤め上げるというスタイルは、今後さらに減っていき、多くの人たちが転職をくりかえすようにもなるだろう。

地球環境も激変しつつある中、今、人類は、これまでの人類史の中でも最も大きな変曲点に向き合っているのは間違いないと感じる。これまでの行き過ぎた物質主義や経済至上主義の見直しも必要だろう。明るい未来をつくれるかどうかは今の我々の意識や行動にかかっている、ということを強く認識せずにはおれない。

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