2012年8月11日土曜日
8月に思う
毎年、8月はどうしても歴史に思いを寄せる月となる。6日が広島の原爆記念日。9日は長崎の原爆記念日。そして15日は終戦記念日である。日本には長く平和な時代が続いてきたが、体験しているしていないに関わらず、この国が壮絶な歴史を刻んできたことを忘れるわけにはいかない。そして今は、政治を見ても、経済を見ても、まさに混沌の時代である。太平洋戦争後、日本は直接戦争に巻き込まれることは無くなったが、一方で国防に関してめっきり疎い国となってしまった。防衛大臣が目まぐるしく代わる中、沖縄の米軍基地に関する混乱はオスプレイ導入の是非をめぐる議論に発展し、中国との間では尖閣列島の問題も再燃して予断を許さない。また、昨年3.11の大震災以降、原発災害への対応を巡る大混乱も、この国のリスク管理能力の低さや甘さを白日の下に晒した。そんな中にあって、今年のロンドンでのオリンピックも大詰めを迎えているが、ここにはアスリート達の純粋な力の勝負があり、見る者の胸を打つ。勝つことの難しさ、さらには勝ち続けることの難しさを体を張って教えてくれる選手達の活躍に目が離せない。結局、国の強さは国民一人一人の強さに帰結する。一人一人が目標を持ちそれに向かって全力で取り組む、そしてそういうチャレンジャー達を周囲が支援したり応援する、ということが国の強さや秩序を取り戻していく上での基本であるように思う。オリンピックの勝者へのインタビューを見ていると、勝者たちは例外なく開口一番周囲への感謝の言葉を口にする。チャレンジは一人の努力では成功しない、自分の努力や精進に加えて多くの周囲のサポートが目標達成にとって欠かせないのだいうことを痛感しているからだろう。アスリートだけでなく、我々も今から4年後の自分自身の目標を明確にしてそれを周囲に公言し、多くのサポーターを集めながら目標達成に向けて動き出すことがこの国を良くしていくための第一歩になるような気がする。
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