2023年12月25日月曜日

政治資金パーティーの裏金問題に揺れる政治の混乱について

今年も残すところ一週間となりましたが、政治資金パーティーでの裏金問題で日本の政治は大混乱です。

日本の政治の劣化について、私はこれまで幾度となく様々な場面で警鐘を鳴らし続けてきました。安倍政権の時から、日本の政治がかつてない次元で急速におかしくなり始めていることに強い危機感を覚え、数々の違憲行為、法令違反行為、虚偽答弁、答弁拒否、国会軽視、隠蔽、偽装、改竄を平然と繰り返す様に、「まるで反社会的勢力が政権を握ったようなものだ」と各種オンラインメディア等で厳しく批判を続けてきました。また、権力側がさまざまな悪行を重ねても、警察も検察も一向に本腰を入れて捜査する状況にならず、メディアもあまり取り上げず、いつもトカゲの尻尾切りのような中途半端な追及で終わってしまうことにももどかしさを感じてきました。

しかし、今回の自民党の広範にわたる政治資金パーティーを巡る裏金問題が物語るのは、やはり指摘し続けてきたことに間違いはなかったということだと思います。公益よりも私利私欲を優先し、遵法意識が希薄で、バレなければ何をやってもよい、バレてもごまかせばよい、開き直ればよい、握り潰せばよい、どうせ国民はすぐに忘れる、などという考えのおよそ公僕としての資質が著しく欠落した人たちが国家権力を握っていて、まともな国家運営などできるはずがありません。

個人的な所感としては、安倍政権、菅政権、岸田政権と長く続いてきた悪政の結果、この国はもはや取り返しがつかないほどのダメージを受けていて、国家の姿や国際的な立ち位置が悪い方向に大きく変わりつつあると感じています。野党が弱すぎる、などということを言い訳にすることなく、国民一人一人が、今のような政治をこれ以上黙認し続けていると、そのツケは遠からず自分に戻って来る、ということを自覚する必要があります。おかしなことや納得の出来ないことに対して、我関せずと黙っていないで、しっかり声を上げていく、ということが大切だと思います。

この事件をきっかけに日本の政治が底を打って、来年は少しでも良い方向に転換していくことを切に願いたいと思います。



2023年8月1日火曜日

アマゾンの生体認証「アマゾン・ワン」

 アマゾンは、今から約3年前に、生体認証決済の仕組み、 アマゾン・ワン(Amazon One) を立ち上げ、すでにカリフォルニア州などの一部の店舗でテストしていて、20州の200店舗以上で利用可能にしています。同社は7月21日、この仕組みを、2017年に買収した傘下の食品スーパー「ホールフーズ・マーケット」の全米500以上のすべての店舗で年内に利用可能にするという計画を発表しました。

アマゾン・ワンは、手のひらのデータを登録し、アカウント情報やクレジットカード情報をひも付けるもので、顧客は手のひらを店頭のスキャナーにかざすだけで決済が行えます。この決済を利用する顧客は、事前にアマゾン・ワンに登録を行い、手のひら情報と共に、携帯電話番号やクレジットカードあるいはデビットカードの情報を入力する必要があります。手のひらの登録は、アマゾン・ゴーやホールフーズの店舗で可能だそうです。アマゾンは、登録作業には1分も掛からないと言っています。

アップルは、iPhoneで顔認証を実用化していますが、今回紹介したアマゾンの手のひら認証など、すでに海外では生体認証が主流になる流れです。インドでも、国民IDシステムとして、「アドハー(Aadhaar)」という指紋認証、顔認証、虹彩認証を組み合わせた生体認証システムが広く浸透しています。

世界では生体認証が主流となる中、「マイナンバーカード」による個人認証で大きく躓いている日本は、何とも時代遅れな印象です。ちなみに、アドハーのマルチモーダル生体認証には、日本のNECの技術が採用されています。個別には強い技術を持ちながら、それを足元の自国ではデジタル時代の社会基盤作りに活用できていないというのは、何とも皮肉な話です。




2023年4月24日月曜日

ChatGPT

生成AIとか生成系AIなどとよばれる、文章、音楽、画像、プログラムなどのコンテンツを自動生成するAIが話題ですね。まだまだ様々な問題や課題がありますし、使用を制限するような動きもありますが、技術革新に後戻りはありません。今後さまざまな局面を経ながら急速に進化していくことは間違いないですね。現在、グーグル検索は我々の日常になくてはならないものになっていますが、そのうち各種生成AIも我々にとって当たり前の存在になっていくことでしょう。 

どんな技術革新にも正負両面があります。負の部分に対して無防備で過度に依存してしまうと様々な弊害もありますし、犯罪や戦争に悪用されることもありますが、正の部分をうまく引き出して有効に活用することによって日々の仕事や生活の質を大きく向上させることができれば実に素晴らしいことです。

ChatGPTは私も注意しながらいろいろと試していますが、英文を作るときなどには非常に重宝しており、まるで隣にネイティブの英語教師がいるかのようです。ChatGPTを使うようになってからグーグル翻訳やDeepLはほとんど使わなくなってしまいました。 

マイクロソフトが支援するOpen AIというベンチャーが作ったChatGPTの登場に、既に大企業となったグーグルは大いに焦っていますが、その理由もよくわかります。ChatGPTを開発しているコアエンジニアの中にはグーグルから移った人も多いと聞いていますが、まさにイノベーションのダイナミズムを感じます。